キュレーションパートナー前田敦子 スペシャルインタビュー
「私がランジェリーで新しい自分を発見したように、新たな魅力に気づく1着を見つけて欲しい」
ランジェリーを通した特別な体験を提案するDesigner Lingerie Arcade(デザイナー ランジェリー アーケード)に賛同し、7月4日から7日に開催されるショッピングイベントにキュレーションパートナーとして参画することとなった前田敦子さん。
そのきっかけは、2月に発売された写真集『Beste(ベステ)』でした。写真集の中で重要な役割を担ったというランジェリーを通して感じた自己表現のあり方や心の変化、そしてイベントに期待することなど、“今”の想いをお聞きしました。
「怖かった部分もあったけれど、それを乗り越えた先を自分でも見たかった」

――「これが最後にして、最高」とされる写真集発売から4ヶ月が経ちました。反響と制作に向き合った気持ちを振り返っていただけますか。
共演者の方々からも「写真集見たよ」とよく言って頂きますし、持ってくださっている方も結構いらっしゃるみたいでありがたいです。30代半ばで写真集に挑戦したわけですが、30代40代って若い頃の自分からどうシフトチェンジしていくのか、女性にとっていちばん迷う時期だと思います。私自身、母親でもあるので、どういうふうに見られるか正直怖かった部分もありましたが、それを乗り越えた先を自分でも見たいという気持ちが大きくなりました。その結果、「やるからには徹底して取り組みたい」と話し、アイドル時代に出した作品とは全く異なる、大人になった私を見せる作品にしようと臨みました。それがランジェリーを多く着用した理由のひとつです。
この写真集のためにボディ作りも徹底して追い込んだのですが、「あの体のあそこがいい」と女性に言ってもらえる事もありますし、私のピラティスの先生は「あそこはどうやって鍛えたらああなるの?」と聞かれる事もあるそうです。結果が出て「私が見せたかった未来に繋がった」と思います。
そんな女性からの声もですが、「男の子達も見てるよ」という反響ももちろん嬉しいです。
――「私が見たかった未来」とは、大人になった等身大の前田敦子を見せたかったということですか?
そうですね。私は14歳から活動しているので、どうしても時系列で変化を見られてしまいます。それに対する葛藤もすごくありました。ただ、30代40代の女性って、とっても綺麗だなと客観的にも思っています。
時系列で変化を見られるからこそ、10代から20代のキャピキャピとしていた私もいたけれど、今は大人になった姿を見せ、「こういう年の重ね方もいいな」と感じてもらいたいという想いがありました。
―― 女性だけでなく、男性の目線も意識されたという事ですね。でも、それは「媚び」ではないですよね。
最近は、2.5次元の世界やアニメの世界が大好きな男性も多いと思います。それもいいですが「生身の大人の女性も素敵だな」と思ってもらえたら嬉しいという想いも込めています。
―― 日本では、母になったり年齢を重ねたりすると『女っぽさや色気はもう卒業』という空気を感じることもあります。
とくに日本は、それを感じますよね。残念ながら、下品だと言われてしまう事も……。「年齢に沿って生きなさい」という風潮があるとすごく感じます。でも、20代で結婚された方は子育てが落ち着いて余裕が生まれるのも40代だったりするわけじゃないですか。そういう方が、もう一回女性としての感覚を「呼び覚ましたい」となるのも、より大人になってからの方が確実に多いんじゃないでしょうか。
20代は20代で綺麗だと思いますが、実際に一番綺麗な自分でいられるのは、お金にも時間にも余裕ができてその頃とは違う魅力が生まれる、30代40代じゃないかと私は思います。
―― ご自身でもそれを実感されていますか?
すごく実感しています。
自分に向き合えるようになったのは30代に入ってからだと思うし、時間の使い方も有意義になりました。まだまだこれからだとは思いますが、いろんなところに余裕が出てきている気がしています。
「40代になった瞬間に軽くなった」と話す先輩がいらっしゃったんですが、それって体力の問題じゃなくて、きっと心の余裕。その余裕が徐々に広がっていけばいいですよね。
「今までで一番高いゴールを目指さないと、自分が後悔する」

―― 写真集での美しいボディラインが話題ですが、あれは“ありのまま”ではなく、先ほどのお話にもあったように、かなりストイックに追い込まれたのですよね。多忙な中、そこまで本気になれた原動力は何だったのでしょうか?
最後の写真集なので、確実に今までで一番高いゴールを目指さないと自分が後悔すると思いました。ありのままの姿を見せてもいい時期は、正直もう過ぎたかなと。
いろんな背景を皆さんに知ってもらっていますから「色々経たけれど、ここまでもっていけるんだよ」というのを体現できたら嬉しいですし、「ギアを入れたら女性はいつでも輝けるよね」と思って頂けければと頑張りました。
―― それは、同世代の女性に対してのエールのように感じます。いろんな体型の方がいるわけですから、それぞれのゴールや磨き方がありますよね。
今回、ストイックに追い込めたのは、自分にとって納得のいく場所に行きたかったということが第一です。なんとなく細い方がいいという世の中の流れがありますが、私はそうは思っていいませんし、今回は自分にとっていい体のバランスを目指しました。もちろん、自分が鍛えて「ほら、すごいでしょ」と言いたかったわけでも全くなく、「私はこれでいい」と思えるものをひとつでも自分で作れたらいいし、それが基準でいい。周りの声に流されない自分の価値やそれを実現する方法を見つけたほうが、今の世界は生きやすいですし。だから、私はエゴサーチもしないし周りの声は聞かないようにしています(笑)
―― 今回の写真集では衣装もディレクションされて、ランジェリーにこだわられたそうですね。なぜ、そこまでランジェリーが重要だと思われたのでしょうか。
自分という被写体をどういう世界観に見せるか制作チームと話し合い、「1対1のプライベートな空間で大人である私をどう見せるか」というテーマに絞っていきました。その中で、ランジェリーはごくパーソナルな人にしか見せないものだけれど、すごくおしゃれができるし奥が深い。若い時は水着でもいいかもしれないけれど、大人になってそれを表現し、完結できるのはランジェリーかなと。それに自分の作品である写真集だからできること。プライベートを見せるSNSでもランジェリー姿を載せることはありませんから。
―― たしかに、大人の女性のパーソナルな部分を表現するとなると、ランジェリーは大切ですね。
私はランジェリーってアクセサリーの替わりになる存在だと思いました。だから、写真集ではランジェリーをメインにしているので、アクセサリーは一切つけていないんですよ。
「ランジェリーでからだの見え方が大きく違うという新しい発見」

―― セレクトしたランジェリーの基準を教えてください。
スタイリストさんに、日本中のランジェリーを集めてもらったんじゃないかと思うくらいそろえてもらって、すごく時間をかけて選びました。ランジェリーひとつでからだの見え方が大きく違うことがわかり、全然違う魅力が引き出されるものなんだなと実感しました。
「このランジェリーを着けると、このパーツがグラマーに見えるね。だったら、ここをメインに撮ってみよう」とか、ランジェリーによってフォーカスする部分も変わるので、スタッフともすごく話しましたね。
―― ランジェリーによってからだの見え方が変わるというのは、新しい発見でしたか?
まさに、新しい発見でした!
これまで、そういうことは自分自身考えたことがなかったですし、とても楽しいプロセスでした。
―― 今回、下着を選ぶ中で、難しいと感じたことはありましたか?
国内のランジェリーには、形をちゃんと作る、ということに特化した素敵なアイテムもあったのですが、今回のテーマを考えるとそっちではないなと。「オートクチュールに近い、量産していないランジェリーがいいよね」となり、海外のランジェリーをたくさん使わせてもらいました。ただ、デザインは可愛いけれど、合うサイズを見つけるのが難しくて、歯痒さもありましたね。ブラはいいけれど、ショーツは合わないとかも多かったですし。
そのぶん、フィットした時は「全然違う!」という嬉しい気づきがありました。
本当はスタイリストさんと一緒にお店をめぐりながら、“シンデレラフィットを探す旅”をしたかったのですが、お店もすごく限られているので叶いませんでした。
―― 年齢を重ねて、ライフステージが変化する中、ランジェリーに関する考え方に変化はありますか?
20代半ば頃は、「運気を上げるには、1年に1回ランジェリーを買い替えたほうがいい」というのを聞いたこともあり、新年最初のいい日取りに女友達と買い物に行って、10万円分くらいまとめ買いして1年をスタートさせるということをしばらくやっていました。妊娠・出産してからはそこまで気を使っている余裕がなかったので、パッド付きキャミソールなどとにかく楽な下着を着ける日々に。その結果、何が起きたかと言うと、人に見せる状態のからだではなくなってしまいました。やはり、気合いが入るものを身につける環境があるかないかで、全然違うんですよね。そんな経験をして、「もう一度、ちゃんとしたランジェリーを身につけたい」となり、そんな余裕を持てる生活を心掛けるようになりました。それは、ここ最近のことです。あと、若い頃から衣装にひびかないようにという事もあって、Tバックをずっと履いていたんです。そのほうがお尻も綺麗に見えるし。いまだにそれは続けています。
「写真集で、ランジェリーは一番大事な存在」

―― 最後に、今回、このランジェリーをテーマにしたイベントにキュレーションパートナーとして参加を決められた理由を教えていただけますか?
自分と向き合った“最後の作品”とする写真集で、ランジェリーは一番大事な存在でした。それをお伝えする機会が、写真集を発売したあとも意外になかったので、発信できる場を頂けるというのがすごく嬉しくて、すぐに参加を決めました。今 回、ただ脱いだわけではなく、意味があってランジェリー姿になりました。そのランジェリーを真剣に作ったり扱ったりしている皆さんとお仕事できるのは、私にとってすごくポジティブなことだと思っています。
―― 写真集の世界観を投影した特別展示もありますし、多くの方にショッピング体験を楽しんで欲しいですね。
インポートも含めてこのような洗練されたブランドが一堂にそろう機会はなかなかないですし、ランジェリーは試着して買ったほうが絶対いいですから、素敵なチャンスですよね!
私が写真集の中で新しいランジェリーを身につけて新しい自分を発見したように、自分の魅力に気づくピッタリの1着を見つけに来ていただきたいし、女性達がワクワクする場所になったら嬉しいです。
(interview & text/Yoshie Kawahara)
前田敦子(まえだ・あつこ)
1991年7月10日生まれ。千葉県出身。
2025年11月7日に芸能生活20周年を迎えた。
maedaatsuko.com
Instagram @atsuko_maeda_official
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